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50〜79歳の33.5%が「AI接客に抵抗なし」|電通シニアラボの購買行動調査がEC運営者に示すこと

最終更新:2026.09.20(公開:2026.09.19) / EC参謀編集部
50〜79歳の33.5%が「AI接客に抵抗なし」|電通シニアラボの購買行動調査がEC運営者に示すこと

シニア世代の買い物で、AI接客はどこまで受け入れられているのでしょうか。株式会社電通ダイレクト(以下、電通ダイレクト)と株式会社電通(以下、電通)は2026年9月17日、グループ横断プロジェクト「電通シニアラボ」による「シニア・プレシニアの商品・サービス購買行動調査」の結果を公表しました。50〜79歳の3,600人のうち、AI接客に「抵抗がない」と答えた人は33.5%で、「抵抗がある」の31.1%をわずかに上回りました。一方で、年代によって期待するAIの使われ方がはっきり分かれています。

⏱ 忙しい人向け 3行まとめ

  • 事実:AI接客に「抵抗がない」は50代39.2%・60代34.8%・70代26.0%。期待するAIサービスは「個別最適レコメンド」22.2%、「対話・相談・有人連携」19.8%が上位(AIへのニーズ未形成・AI不信を除く1,351人ベース)。
  • 意味:50代はレコメンド、70代は相談や人への引き継ぎを求める傾向で、同じAI接客でも年代で求められる役割が違うとみられます。
  • アクション:シニア層の多い店舗は、チャットボットに「人につなぐ導線」を用意し、レビューの見せ方を点検しておくのが目安です。

発表の事実:調査で分かったこと

調査は2026年6月19日〜22日に、直近3か月以内に通販または店頭で宅食・ミールキット、健康食品・サプリメント、スキンケア化粧品などを購入した全国の50〜79歳を対象にインターネットで実施され、3,600人の回答を人口構成比に合わせてウエイトバック集計しています(実査は楽天インサイト株式会社)。調査でいうAI接客は、チャットボット、AIオペレーター、AIレコメンデーションなどを指します。

AI接客への抵抗感は、全体で「抵抗がない」33.5%、「抵抗がある」31.1%、「どちらともいえない」35.4%でした。年代別の「抵抗がない」は次のとおりです。

年代AI接客に「抵抗がない」「どちらともいえない」
50代39.2%33.6%
60代34.8%35.4%
70代26.0%37.4%

性別では、女性の「抵抗がない」は29.3%で、男性(約38%)を下回りました。70代女性では「抵抗がある」が40.3%となっています。

期待するAIサービスは、「個別最適レコメンド」22.2%、「対話・相談・有人連携」19.8%が上位でした。「個別最適レコメンド」は50代29.3%、60代21.8%、70代13.9%と年代が上がるほど低く、70代では「対話・相談・有人連携」が24.5%と最も高くなっています。この設問の母数は3,600人全体ではなく、「AIに対するニーズ未形成」「AI不信」に該当する回答を除いた1,351人で、そこから出現率を算出した数値である点に注意が必要です。全体の中での比率ではなく、AIに何らかの期待を持つ層の中での内訳として読むのが正確です。

購入の決め手になった情報源では、消耗品で「店頭POP・ポスター等」20.8%、「家族・友人・知人推奨」15.7%、「ECモールクチコミ・レビュー」15.3%、耐久財で「テレビ番組(地上波)」19.5%、「ECモールクチコミ・レビュー」16.0%、「インターネット記事」14.8%が上位でした。

EC運営者にとっての意味

この調査は、シニア層がAI接客を一律に避けているわけではなく、「どんな役割のAIか」で受け止め方が変わることを示していると読めます。ネットショップの接客設計では、次の3点が示唆になりそうです。

50代にはレコメンドが届きやすい

50代は「抵抗がない」が約4割で、個別最適レコメンドへの期待も高めです。閲覧・購入履歴に基づくおすすめ表示は、プレシニア層にも使われやすいとみられます。

70代は「相談できるか」「人につながるか」

70代では相談・有人連携への期待が最も高く、抵抗感も相対的に強めです。AIだけで完結させず、電話や有人チャットへの切り替えを見える位置に置く設計が合いやすいと考えられます。

レビューは50〜79歳でも決め手の上位

消耗品・耐久財のどちらでも、ECモールのクチコミ・レビューが購入の決め手の上位に入りました。シニア向け商材でも、レビューの数と中身を整えることは重要度が高いとみられます。

調査担当者は、年代ごとの期待に応じた接客設計が求められると考察しています。「AIを入れるか、入れないか」ではなく「誰に、どの場面で使うか」を決めることが、シニア層の多い店舗では特に大切になりそうです。なお、この調査は店頭とECを含む購買全般を対象にしており、ネットショップ単体の利用実態を示したものではない点には注意が必要です。

今やるべきこと

自店の顧客の年齢層を確認したうえで、次の点を見直しておくと、AI接客の導入・改善に活かしやすくなります。

  • 顧客の年代構成を確認する……購入者データやアンケートから、50代・60代・70代の比率を把握します。年代で求められる接客が違うため、判断の前提になります。
  • チャットボットに「人につなぐ」導線を用意する……AIで解決できない相談を、電話・メール・有人チャットへ切り替えられるようにし、その案内を分かりやすく表示します。導入の考え方はAIチャットボットでEC接客で整理しています。
  • レコメンドの見せ方を点検する……「この商品を見た人は」などのおすすめ表示が、商品ページやカートで自然に見えているかを確認します。
  • レビューの数と返信を整える……レビュー依頼の流れと、低評価への返信の仕方を見直します。返信の例文はレビュー返信の書き方が参考になります。

出典・確認日

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※数値は2026年9月17日公表の調査結果に基づきます(構成比は四捨五入のため合計が100%にならない場合があります。男性の「抵抗がない」は発表元の本文38.0%・図表38.1%と表記が分かれているため「約38%」としています。また、期待するAIサービスの比率のみ母数が3,600人ではなく1,351人です)。調査の詳細は出典でご確認ください。