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売れるキャッチコピーの作り方|ECで使える6つの型と例文・場所別の書き分け

最終更新:2026.07.31 / EC参謀 編集部
売れるキャッチコピーの作り方|ECで使える6つの型と例文・場所別の書き分け

商品ページを直そうとして、最初に手が止まるのがキャッチコピーです。「もっと魅力的な言葉を」と言われても、魅力は言葉のうまさから生まれるわけではありません。売れるコピーに共通しているのは、表現の巧みさではなく「誰に、何が、なぜ今」が1行で分かることです。この記事では、センスの話をいっさい抜きにして、書く前に埋めるメモ、そのまま当てはめられる6つの型と例文、置く場所ごとの書き分け、法務上の注意点、AIでの量産手順、そして効果の確かめ方までを順番に組み立てます。手を動かせば埋まるように書いていきます。

⏱ 忙しい人向け 3行まとめ

  • 書く前に「誰に・何が・なぜ今」の3行メモを埋める。ここが空欄のまま言葉を探すから手が止まる。
  • コピーは型に当てはめて量産し、選ぶもの。ゼロから絞り出さない。6つの型を回せば1商品30分で20案は出る。
  • 置く場所で正解が変わる。サムネイルは「一目で分かる」、商品名は「検索される」、広告文は「クリックされる」——同じコピーを使い回さない。

キャッチコピーが効く場所を先に決める

いきなり言葉を考える前に、そのコピーがどこで読まれるのかを決めてください。ECでキャッチコピーが必要になる場所は、大きく4つあります。そして4つとも、読まれる状況がまったく違います。

置く場所読まれる状況果たすべき役割
サムネイル画像(1枚目)検索結果の一覧で、指でスクロールしながら0.5秒だけ視界に入る候補として止まってもらう。画像と合わせて一目で意味が取れること
商品名検索結果やカートの中で、文字だけで判断される検索語を含みつつ、何の商品か誤解なく伝える
商品ページ冒頭クリックして開いた直後、読むか閉じるかを決める数秒「これは自分向けだ」と自分ごと化させる
広告文・メール件名・SNS買う気がない状態で、他の情報に混ざって流れてくる興味のない人の手をいったん止める

同じ商品でも、この4つに同じ一文を貼り付けるとどこかで必ず機能しません。サムネイルに30文字を詰めれば読めませんし、商品名に情緒的なコピーだけを入れれば検索に出てきません。コピーは商品につくのではなく、場所につく——この前提を置くだけで、書く作業はかなり楽になります。

なお、どこから手を付けるべきか迷う場合は、数字で決めてください。アクセス数が少ないならサムネイルと商品名、アクセスはあるのに売れていないならページ冒頭のコピーです。この切り分けはアクセスはあるのに売れない場合の考え方でも扱っています。

書く前に埋める3行メモ|誰に・何が・なぜ今

コピーが書けないときの原因は、語彙不足ではなく材料不足です。次の3行を先に埋めてください。埋まっていれば、あとは型に流し込むだけになります。

STEP 1|誰に(読み手を1人に絞る)

「30代女性」では絞れていません。その人が今どんな状況で困っているかまで書きます。例:「在宅勤務で肩がこるが、大きなマッサージ機は置けない人」。読み手が1人に決まると、使う言葉が自動的に決まります。

STEP 2|何が(商品の事実を1つ選ぶ)

スペック・素材・製法・実績・サイズなど、検証できる事実から1つだけ選びます。例:「厚み3.5cm」「国産ヒノキ」「累計◯個出荷」。ここに「高品質」「こだわり」のような主観語を置くと、あとの工程が全部ぼやけます。

STEP 3|なぜ今(買う理由を1つ)

季節、悩みの深まる時期、価格改定、在庫、イベント。今日読む理由を作ります。例:「冷房で冷える夏こそ」「新生活の準備が始まる前に」。ここが空欄だと「良さそうだけど後で」で終わります。

この3行が埋まった時点で、コピーの骨格はほぼ完成しています。あとは順番と語尾を変えるだけです。実際、次章の型はすべて「この3つをどの順で出すか」の並べ替えにすぎません。3行メモの精度がそのままコピーの精度になるので、ここに時間をかけてください。

読み手を具体化する作業に詰まったら、レビューを読むのが早道です。自店やモール内の似た商品のレビューには、お客さま自身の言葉で「どんな状況で、何に困って買ったか」が書かれています。レビューをAIで分析する方法で、まとめて傾向を取り出す手順を紹介しています。

売れるキャッチコピーの6つの型|例文つき

ここからは実作業です。3行メモを次の6つの型に流し込み、1つの型につき3〜4案を出します。それだけで20案前後たまります。良し悪しは後で選べばよいので、書いている途中で評価しないでください。

① 悩み提示型

読み手の困りごとをそのまま言語化して、「自分のことだ」と思わせる型。悩みが自覚されている商材に強い。

例:「夕方になると肩が上がらない、その原因は椅子かもしれません」/「洗っても取れない襟の黄ばみに」

② ベネフィット型

買った後にどうなるかを描く型。機能ではなく変化した後の状態を書くのがコツ。

例:「朝の身支度が5分短くなる収納」/「持ち歩ける、部屋の湿度計」

③ 数字・具体型

事実の数字を前に出す型。信頼されやすく、誇大表現になりにくいので迷ったらこれ。

例:「厚み3.5cm、羽毛1.2kgの掛け布団」/「7年つくり続けている定番の白シャツ」

④ 限定・理由型

「なぜ今か」を明示する型。ただし常時「限定」を掲げると効力を失い、表示上の問題にもなりうる。

例:「新茶の時期だけ届く、一番摘み」/「冷房で冷える季節に、薄手の腹巻き」

⑤ 比較・置き換え型

既知のものと比べて理解を早める型。他社商品ではなく「従来のやり方」と比べるのが安全。

例:「アイロンをやめても、シャツはきれいなまま」/「詰め替えより軽い、粉末洗剤」

⑥ 問いかけ型

読み手に判断させる型。スクロールの手を止めやすい一方、多用すると軽く見えるので1商品1回まで。

例:「その枕、何年使っていますか?」/「ギフト、まだ決まっていませんか?」

案が出そろったら、次の3つの問いで削ります。①その一文は、他店の商品に貼り付けても成立してしまわないか(成立するなら情報が入っていない)。②スマホ画面で一目で意味が取れるか。③書いてある内容は事実として証明できるか。この3問を通ったものだけが候補です。「良い言葉かどうか」ではなく「情報が入っているかどうか」で選ぶと、判断がぶれません。

場所別の書き分け|同じコピーを使い回さない

選んだ候補を、置く場所に合わせて仕立て直します。ここを飛ばすと、せっかく作ったコピーが機能しません。

場所書き方の要点ありがちな失敗
サムネイル画像13〜20文字程度。画像と文字で1つの意味を作る。写真で分かることは書かない文字を詰めすぎて縮小時に読めない/商品が文字で隠れる
商品名検索される語を前方に置き、ブランド名+商品種別+特徴+サイズ・色の順で構成する情緒的なコピーだけを入れて検索に出ない/記号の多用で読みにくい
商品ページ冒頭25〜40文字程度。3行メモの「誰に」を明示して自分ごと化させる会社の想いから始まる/商品の説明を先に始めてしまう
メール・LINEの件名全角20文字前後。先頭10文字で用件が分かるようにする(受信一覧で省略されるため)店名や記号を先頭に置いて本題が切れる/毎回同じ書き出し
広告文検索語との一致を優先。クリック後のページと内容をそろえる広告文とページの主張がずれ、直帰につながる

とくに商品名は、コピーとしての魅力と検索対策の両立が必要な場所です。モールごとに文字数上限や記号のルールが異なり、変更されることもあるため、実際の制限は各モールの公式ガイドラインで最新の仕様をご確認ください。楽天での組み立て方はChatGPTで楽天の商品名を作る方法、Amazonでの考え方はAmazonSEOの基本で扱っています。メール件名の作り方はメールの開封率を上げる方法が詳しいです。

やってはいけない書き方|表現と法務の注意点

コピーは強くするほど効きそうに見えますが、強さの出し方を間違えると、成果が出ないどころか表示上の問題になります。

安全で、かつ効く書き方

事実を具体的に書く。「軽い」ではなく「480g」、「人気」ではなく「7年つくり続けている」。数字と事実は、それ自体が説得力になります。比較する場合は他社ではなく従来の方法や自店の旧モデルと比べる。効果を書くときは「〜と感じる方が多い」ではなく、根拠のある範囲にとどめる。

避けたい書き方

根拠のない最上級表現(「No.1」「業界最安」「最高品質」)。常態化した限定・値引き表現(ずっと「今だけ」「通常価格◯円→」)。効果を断定する表現(「痩せます」「治ります」)。いずれも景品表示法や薬機法の観点で問題になりうるうえ、お客さまの信頼も損ないます。

⚠️

表示の可否は必ず公式・専門家で確認を

「No.1」表示には合理的な根拠と出典の明示が求められ、比較対照価格のない値引き表示は二重価格表示として問題になる場合があります。健康や美容に関わる効果表現は薬機法の対象になることもあります。本記事の整理は一般的な注意点であり、個別の表現の可否を判断するものではありません。迷う表現は、消費者庁など公式のガイドラインを確認するか、専門家にご相談ください。

もう一つ、法務とは別に成果を落とす書き方があります。「主語が店になっているコピー」です。「当店こだわりの」「厳選した」「自信を持ってお届けする」——これらは書き手の気持ちであって、読み手の得にはなっていません。3行メモの「誰に」を思い出して、主語をお客さまに戻すだけで、同じ内容でも伝わり方が変わります。関連する表記ルールは特定商取引法に基づく表記の作り方もあわせてご確認ください。

AIで量産して選ぶ手順

型が決まっていれば、案出しはAIに任せられます。ポイントは「良いコピーを書いて」と頼まないことです。3行メモを渡し、型を指定し、本数を指定します。次の流れが実務的です。

STEP 1|材料を渡す
3行メモ(誰に・何が・なぜ今)+商品スペック+価格帯+NGワード(使えない表現)をまとめて貼る。ここを省くと一般論しか返ってこない。
STEP 2|型と本数を指定する
「悩み提示型・ベネフィット型・数字型で各5案、計15案。1案25文字以内。誇大表現と最上級表現は禁止」のように条件を明示する。
STEP 3|人が事実確認する
AIが補ってしまった事実(素材・産地・実績・効果)がないかを1案ずつ確認。ここは必ず人がやる工程
STEP 4|3つの問いで絞る
「他店に貼れてしまわないか」「一目で意味が取れるか」「事実として証明できるか」で2〜3案に絞る。
STEP 5|場所に合わせて仕立てる
サムネイル用に短く、商品名用に検索語を前へ、件名用に先頭10文字を整える。ここは手作業が早い。

AIの得意なところは発想の幅を広げることで、苦手なのは自店にしか言えない事実を知っていることです。だから材料は人が用意し、案出しは機械に任せ、選定と事実確認をまた人が担う——この分担が最も無駄がありません。商品説明文まで含めた進め方はChatGPTで商品説明文を作る方法で、広告文への展開はメール・LINE配信の文面をAIで作る方法で扱っています。

効果の確かめ方|変えたら数字を見る

最後に、いちばん省略されがちな工程です。コピーを変えたら、どの数字が動くはずなのかを先に決めてから差し替えてください。場所によって、効く指標が違います。

評価の期間は、アクセス数の少ない商品ほど長めに取ってください。1日数アクセスの商品で2〜3日の増減を見ても、偶然の範囲を出ません。目安としては直近2〜4週間の数字を変更前に記録し、変更後も同じ長さで比べるのが無難です。転換率の水準感はECのCVRの平均と見方を参考にしてください。

まとめると、進め方はこうなります。①どこに置くコピーかを決める → ②3行メモを埋める → ③6つの型で20案出す → ④3つの問いで絞る → ⑤場所に合わせて仕立てる → ⑥1か所ずつ変えて数字を見る。コピーづくりで本当に難しいのは言葉選びではなく、材料集めと選定基準を持つことです。どの商品から手を付けるべきか、数字の読み方で迷ったときは、EC参謀のような伴走先に相談してみるのも一つの手です。

よくある質問

Q. キャッチコピーは何文字くらいが適切ですか?

A. 置く場所によって変わります。目安としては、サムネイル画像に載せる文字は13〜20文字程度、商品ページの冒頭に置くリード的なコピーは25〜40文字程度、メールやLINEの件名は全角20文字前後(スマホで途中省略されない範囲)、リスティング広告の見出しは各媒体の文字数制限に合わせる、という考え方です。ただし文字数そのものより重要なのは「一目で意味が取れるか」です。20文字でも修飾が多くて主語が分からないコピーより、30文字でも「誰の何が、どうなるか」がはっきりしているコピーのほうが読まれます。判断に迷ったら、実際に表示される画面(スマホの検索結果一覧やメールの受信ボックス)で見え方を確認してください。文字数は基準ではなく、見え方の結果として決まります。なお各媒体の文字数上限は変更されることがあるため、実際の制限値は公式のヘルプで最新の仕様をご確認ください。

Q. キャッチコピーを変えたら本当に売上は変わりますか?

A. 変わる場合と変わらない場合があります。効きやすいのは、アクセスはあるのに買われていない商品、あるいは一覧に表示されているのにクリックされていない商品です。前者はページ内のコピーが「自分向けだ」と伝えられていない状態、後者はサムネイルや商品名が候補として選ばれていない状態で、どちらもコピーの守備範囲です。一方で、そもそも検索に表示されていない(アクセスが極端に少ない)商品は、コピーを変えても分母が動かないため変化が出ません。この場合は検索対策や広告など、流入側の施策が先です。順番としては、アクセス数と転換率のどちらが弱いのかを先に確認し、弱いほうに対応する打ち手を選ぶのが確実です。効果の大きさは商材・価格帯・競合状況で変わるため、ここで示せるのはあくまで目安です。

Q. AIに作らせたキャッチコピーをそのまま使ってもいいですか?

A. たたき台としては有効ですが、そのまま公開するのは避けてください。理由は3つあります。1つ目は、AIは学習した一般的な表現を組み合わせるため、放っておくと「今すぐチェック」「驚きの品質」のような、どの店でも成立してしまう無個性なコピーになりがちなことです。2つ目は、商品の事実確認をAIはできないという点です。素材・産地・機能・実績などをAIが「それらしく」補ってしまうことがあり、事実と違えば表示の問題になります。3つ目は、「No.1」「最安」「効果があります」といった表現が景品表示法や薬機法の観点で問題になる場合があることです。実務としては、AIには20〜30案を出させて発想を広げる役割を担わせ、採用する前に「事実か」「自店にしか言えないか」「法的に問題ない表現か」の3点を人が確認する、という分担が現実的です。表現の可否に迷う場合は、公式のガイドラインや専門家にご確認ください。

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