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LINE公式アカウントのEC活用|友だち集めから配信設計まで

最終更新:2026.08.01 / EC参謀 編集部
LINE公式アカウントのEC活用|友だち集めから配信設計まで

「メルマガを送っても開いてもらえない」「リピートが増えない」——そんなときに候補に挙がるのがLINE公式アカウントです。ただ、友だちを集めただけでは売上にはつながりません。むしろ、送り方を間違えると一気にブロックされて、せっかく集めたリストが目減りしていきます。この記事では、料金プランの選び方から友だちの集め方、何をいつ送るかの配信設計、そして数字の見方までを、順を追って一緒に確認していきましょう。

⏱ 忙しい人向け 3行まとめ

  • LINEは「届く・開かれる」代わりに距離が近い。メルマガの感覚で送ると嫌われる。用途を分けて使うのが前提。
  • 友だち集めは「同梱物・サンクスページ・店頭」の3か所が主戦場。集める理由(特典)を必ずセットにする。
  • 見るべき数字は開封率ではなくブロック率とクリック率。配信のたびに測って、頻度と内容を寄せていく。

LINE公式アカウントがECで効く理由|メルマガとの違い

まず押さえておきたいのは、LINEとメールは「同じお知らせを送る道具」ではない、ということです。届く場所が違えば、受け取る人の心理も変わります。メールは「後で読むもの」、LINEは「今すぐ目に入るもの」——この違いが、そのまま使い分けの理由になります。

👍 LINEが得意なこと

  • すぐ見てもらいたい情報(セール開始・在庫復活・当日限定)
  • 短い言葉と画像で伝わる訴求
  • クーポン配布や、1タップで商品ページへ送る導線
  • 1対1トークでの問い合わせ対応

👎 LINEが苦手なこと

  • 長い読み物・ストーリー性のあるコンテンツ
  • 通数が増えるほど費用がかかる大量配信
  • 過去の配信をさかのぼって読み返してもらうこと
  • 手元に残しておきたい情報(注文明細・詳細な仕様)

つまり、メルマガを捨ててLINEに乗り換えるのではなく、役割を分けるのが現実的です。じっくり読ませたい特集やブランドストーリーはメール、「今日から3日間セール」のような即時性のあるものはLINE。両方を持っている店舗ほど、届けたい内容に合わせて手段を選べます。メール側の改善についてはメルマガの開封率が低いときの見直し方もあわせてご覧ください。

もうひとつ、LINEには見落とされがちな特徴があります。距離が近すぎるということです。友人からの連絡と同じ場所に届くため、頻度や言葉づかいを誤ると「うるさい」と感じられ、その場でブロックされます。メールなら未読のまま放置されるだけですが、LINEは嫌われた瞬間に関係そのものが切れる。この非対称性が、LINE運用でいちばん意識すべき点です。

料金プランと、始める前に決めておくこと

LINE公式アカウントは無料でも始められますが、送れるメッセージの通数でプランが分かれるのが特徴です。友だちが増えるほど1回の配信で消費する通数も増えるため、「何人に、月に何回送るか」を先に決めておかないと、想定外の費用が発生します。

プラン月額固定費(税別)無料メッセージ通数追加メッセージ
コミュニケーション0円200通不可
ライト5,000円5,000通不可
スタンダード15,000円30,000通〜3円/通(税別)

ここで大事なのは、「通数=友だち数 × 配信回数」で消費されるという考え方です。友だちが1,000人いる状態で月4回一斉配信すれば、それだけで4,000通。無料プランの200通ではまったく足りず、ライトプランでもぎりぎりです。友だちが増えるほど、配信は「打てば打つほど得」ではなくなる——この感覚を最初に持っておくと、後述する配信設計の判断がぶれません。

⚠️ 料金は変わります

上記は公式サイトに記載されている料金体系ですが、2026年10月1日に追加メッセージ料金の改定が予定されているとアナウンスされています。プラン内容・料金・通数の考え方は変更されることがあるため、契約前には必ずLINEヤフー公式の最新情報をご確認ください。

プランと同時に決めておきたいのが、アカウントの「立ち位置」です。次の3つを言葉にしておくと、配信のたびに迷わなくなります。

友だちを集める|ECの導線設計

アカウントを作っただけでは、友だちはひとりも増えません。ECの場合、友だちが集まる場所はだいたい決まっています。すでに自店と接点がある人に、確実に声をかけるのがいちばん効率的です。

① 同梱物(納品書・お礼カード)

商品が届いた瞬間は、お客さまの気持ちがいちばん温まっているタイミング。友だち追加のQRコードと「次回使えるクーポンをお渡しします」の一言を入れておくと、追加率が上がります。紙は捨てられにくく、コストも低い王道の導線です。

② 購入完了ページ・自動送信メール

注文直後のサンクスページと、注文確認メールの末尾。「もう買った人」に向けて、次回の再訪理由を渡す場所です。自社ECなら設定を変えるだけで設置できるので、いちばん先に手を付けたい導線です。

③ 実店舗・イベント・SNS

店頭のPOPやレジ横、催事の物販ブース、Instagramのプロフィールリンクやストーリーズ。ECだけで完結していない店舗ほど、オフラインの接点が友だち獲得の主力になります。

どの導線でも共通するのが、「追加する理由」を必ずセットにすることです。「LINEやってます」だけでは誰も押しません。「友だち追加で500円クーポン」「再入荷を最速でお知らせ」のように、その人にとっての得を一行で示す。これだけで追加率は目に見えて変わります。

なお、クーポンの表現には注意が必要です。「通常価格からの割引」を強調する場合、もとの価格が実際に販売されていた価格でないと二重価格表示にあたるおそれがあります。表示の可否に迷うものは、公式のガイドラインや専門家にご確認ください。

何を送るか|配信の型と頻度設計

友だちが集まると、次に必ずぶつかるのが「何を送ればいいのか分からない」という壁です。ここで毎回セール告知ばかり送ると、確実にブロックされます。売り込みと、それ以外を混ぜるのが基本です。目安として、次の4つの型を回していくと配信ネタが尽きません。

配信の型中身の例頻度の目安
お得のお知らせセール開始・クーポン配布・送料無料キャンペーン月1〜2回
新着のお知らせ新商品入荷・再入荷・季節商品の登場月1〜2回
役立つ話商品の使い方・お手入れ方法・選び方のコツ月1回
お店の話制作の裏側・スタッフの声・出荷の様子月1回程度

頻度は週1回前後(月4〜5回)が一つの目安です。ただしこれは商材によって変わります。日用品や食品のように購入サイクルが短いものはもう少し多くても許容されますし、高単価で買い替えの少ないものは月1〜2回でも十分。正解は「自店の友だちがブロックしない頻度」であって、他店の真似ではありません。だからこそ、次のセクションの数字を見ながら調整していくことになります。

🤖 AIで楽にするヒント:1か月分の配信ネタをまとめて出す

毎週「何を送ろう」と考えるのが続かない原因です。ここはAIに下書きを出させると一気に楽になります。次のプロンプトをコピペして使ってみてください。

あなたはEC店舗のLINE運用担当です。 以下のネットショップについて、1か月分(4回分)の LINE配信案を作ってください。 「お得のお知らせ」「新着のお知らせ」「役立つ話」 「お店の話」の4つの型を1回ずつ使い、それぞれ ・配信の目的 ・本文(80〜120字・LINEらしい短い口調) ・押してほしいボタンの文言 を出してください。

ショップの商材:【 】 主なお客さま:【 】 今月伝えたいこと:【 】

出てきた案をそのまま使う必要はありません。反応の良かった型を翌月に増やす、という回し方をすると、配信が自然と自店に最適化されていきます。文面づくりのコツはAIでメール・LINEの配信文を書くでも詳しく扱っています。

使い倒したい機能|あいさつ・リッチメニュー・ステップ配信

一斉配信だけがLINEではありません。むしろ、「送らなくても働いてくれる」仕組みを先に整えたほうが、通数を消費せずに成果が出ます。優先度の高い順に見ていきましょう。

  1. あいさつメッセージ(最優先)

    友だち追加した直後に自動で届くメッセージです。いちばん読まれる1通なので、ここに「追加特典のクーポン」と「何を配信するアカウントか」を必ず入れます。通数を消費せずに全員へ届くため、費用対効果は最強です。

  2. リッチメニュー

    トーク画面の下に固定表示される、タップできるメニュー画像です。「商品一覧」「新着」「よくある質問」「送料・配送について」などを置いておくと、配信していない日でもショップへの導線として働き続けます。問い合わせ削減にも効きます。

  3. クーポン・ショップカード

    LINE上で配布・管理できるクーポンと、来店・購入ごとにポイントがたまるショップカード。再訪の理由をアカウント内に持たせられるので、リピート施策と相性がいい機能です。

  4. ステップ配信・応答メッセージ

    友だち追加からの経過日数に応じて自動でメッセージを送るのがステップ配信。「追加3日後に使い方の紹介、7日後にクーポンの期限リマインド」といった流れを一度作れば、あとは自動で回ります。よくある質問への自動応答も設定しておくと、対応工数が減ります。

この順番には理由があります。あいさつメッセージとリッチメニューは、一度作れば全員に効き続ける「資産」だからです。一斉配信は送るたびに手間も通数もかかりますが、この2つは作りっぱなしで働きます。立ち上げ期に時間が取れないなら、まずここだけ整えるだけでも十分に価値があります。

効果測定|見るべきはブロック率とクリック率

LINEには、メールでいう「開封率」に相当する分かりやすい指標がありません。代わりに見るべき数字が2つあります。

LINE運用で追う2つの数字

  • ブロック率……友だちのうち、どれだけの人がブロックしたか。配信の頻度・内容が合っているかの通信簿です。配信のたびに急増していないかを必ず確認します。
  • クリック率……配信内のリンクがどれだけ押されたか。「読まれたか」ではなく「動いてもらえたか」を測る指標。訴求と導線が機能しているかが分かります。

運用のコツは、配信のたびに「ブロックが増えていないか」と「どのリンクが押されたか」の2点だけを記録することです。細かく分析しようとすると続きません。数回分たまれば、「セール告知は反応がいいがブロックも増える」「使い方の紹介はクリックは少ないがブロックはゼロ」といった傾向が見えてきます。あとは、その傾向に合わせて型の配分と頻度を寄せていくだけです。

あわせて、配信からECの売上までをつなげて見ると判断が早くなります。配信リンクに計測用のパラメータを付けておけば、アクセス解析側で「LINE経由の訪問と購入」を確認できます。ここまで見えると、「有料プランに上げる価値があるか」を感覚ではなく数字で判断できるようになります。

やりがちな失敗と、続けるコツ

最後に、ECのLINE運用でつまずきやすいポイントをまとめます。どれも、事前に知っていれば避けられるものばかりです。

⚠️ LINE公式アカウントでやりがちな失敗

  • セール告知しか送らない……売り込みだけのアカウントは真っ先にブロックされます。役立つ話・お店の話を必ず混ぜる。
  • 友だち追加の特典を用意していない……「LINEやってます」だけでは追加されません。得する理由を一行で示す。
  • あいさつメッセージが初期設定のまま……いちばん読まれる1通を空振りさせている状態。ここを直すのが最短の改善です。
  • 長文を送ってしまう……LINEは短文の場所。伝えたいことが多いなら、本文は短くしてリンク先に置く。
  • ブロック率を見ていない……減っていることに気づかないまま配信を続けると、リストが静かに枯れていきます。

続けるコツは、Instagramなどの運用と同じで「完璧を目指さず、回せるペースを決める」ことです。週1回、4つの型を順に回す。これだけ決めておけば、毎回ゼロから悩む必要がなくなります。そして数字を見て、寄せて、また送る——この地味な繰り返しが、半年後には「送れば売れるチャネル」に育ちます。リピート全体の設計についてはECのリピーターが増えないときの再訪設計もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. 無料プランのままでも運用できますか?

A. 友だちが少ないうちは十分に運用できます。無料のコミュニケーションプランは月200通まで配信できるので、友だちが50人なら月4回、100人なら月2回の一斉配信が可能です。ただし、あいさつメッセージや応答メッセージは通数の考え方が一斉配信と異なるため、まずはあいさつメッセージとリッチメニューを整えて、一斉配信は絞るという使い方が現実的です。友だちが数百人を超えて配信頻度を上げたくなったタイミングで、有料プランを検討すれば十分間に合います。

Q. メルマガとLINE、どちらを優先すべきですか?

A. 「今すぐ動いてほしいこと」が多い店舗ならLINE、「じっくり読ませて価値を伝えたい」店舗ならメールが向きます。ただし本質的には二択ではありません。セール開始や再入荷のような即時性のある告知はLINE、特集やブランドストーリーはメール、と役割を分けるのが理想です。どちらか一方から始めるなら、すでに購入者リストが手元にあるならメール、店頭やSNSの接点が多いならLINE、と自店の接点の多い側から手を付けると立ち上がりが早くなります。

Q. ブロックされるのが怖くて配信できません。どうすればいいですか?

A. ブロックはゼロにはできませんし、ゼロを目指すものでもありません。配信しなければブロックはされませんが、それは同時に売上も生まれないということです。現実的な向き合い方は、「配信ごとにブロック率を記録し、急増した回の内容を避ける」という運用です。多くの場合、ブロックが増えるのは頻度が高すぎるときか、売り込みが続いたとき。役立つ話を挟む、頻度を週1回に戻す、といった調整で落ち着きます。数字を見ながら少しずつ試すほうが、怖がって送らないより確実に前に進みます。

「やることが多すぎて、手が回らない」——そんな時は。

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