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メルカリShopsの始め方|フリマ出品との違いと売れる使い方

公開:2026.09.07 / EC参謀 編集部
メルカリShopsの始め方|フリマ出品との違いと売れる使い方

「メルカリでよく売れているから、事業として本格的にやりたい」——そう考えたときの受け皿がメルカリShops(メルカリショップス)です。ただ、フリマとしてのメルカリ出品と同じつもりで始めると、思っていた売れ方と違うという声も聞きます。この記事では、フリマ出品との違い・費用の仕組み・出店の流れ・売れるショップの作り方・向き不向きの順に、判断に必要な材料を整理します。掲載している費用や条件は2026年9月時点の公開情報をもとにした目安で、最新は必ず公式でご確認ください。

⏱ 忙しい人向け 3行まとめ

  • 費用:初期費用0円・月額利用料0円で、かかるのは販売手数料10%(送料込みの商品価格に対して)と、売上金を口座へ移すときの振込手数料200円が中心(2026年9月時点)。固定費がないぶん、始めるハードルは低い部類です。
  • 違い:フリマ出品との最大の差は「在庫を複数持てる」「値下げ交渉のやりとりが前提でない」こと。1点物を売り切る運用から、同じ商品を継続して売る運用に変わります。
  • 向き不向き:メルカリの利用者層と価格帯に合う商材(日用品・食品・雑貨・中古・季節品など)は相性がよい一方、高単価で比較検討が長い商材は他モールのほうが向く場面が多いと考えられます。

メルカリShopsとは|フリマ出品との違い

メルカリShopsは、メルカリのアプリ内に「ショップ」として出店し、同じ商品を継続的に販売できる事業者向けの仕組みです。フリマとしてのメルカリ出品が「手元の1点を売り切る」ための場所であるのに対し、Shopsは在庫を持って繰り返し売るための場所、と考えると位置づけが掴みやすくなります。

両者は同じアプリの中に並んでいるため見分けがつきにくいのですが、運用の性格はかなり違います。主な違いを整理します。

フリマとしてのメルカリ出品

  • 1商品につき在庫は1点。売れたら再出品が必要
  • コメント欄での値下げ交渉が慣習として根づいている
  • 個人アカウントの評価がそのまま信用になる
  • 売れるたびに手作業が発生しやすい

メルカリShops

  • 同じ商品に複数在庫を設定できる(SKU単位の管理も可能)
  • ショップとしての販売なので、値下げ交渉が前提の場ではない
  • ショップのフォロー機能があり、リピーターに届けやすい
  • ショップクーポンなど、店舗としての販促機能が使える

実務上いちばん効いてくるのは「在庫を複数持てる」ことによる再出品作業の消滅です。フリマ出品で同じ商品を10個売ろうとすると、10回の出品操作が必要になります。Shopsでは1つの商品ページに在庫数を設定して置いておけるため、売れるたびに手を動かす必要がありません。月に数十件以上の販売がある段階なら、この差だけでも移行を検討する理由になります。

💡

「メルカリで売れている」は、そのままShopsで再現するとは限らない

フリマ出品が売れていた理由が、実は「1点物・掘り出し物」という文脈だったケースは少なくありません。同じ商品が常に在庫ありで並ぶと、その希少性の演出は効かなくなります。移行を考えるときは、売れている理由が「商品そのもの」なのか「1点限りという状況」なのかを分けて考えておくと、期待とのずれが小さくなります。

費用の仕組み|販売手数料と振込手数料

メルカリShopsの費用は、初期費用0円・月額利用料0円で、売れたときの販売手数料10%と振込手数料200円が中心です(2026年9月時点の公開情報)。固定費がかからないため、売上が立たない月にコストが積み上がらない構造になっています。

項目金額の目安(2026年9月時点)注意点
初期費用0円開設申し込み自体に費用はかかりません
月額利用料0円固定費がないため、休眠期間があってもコストが出ません
販売手数料売上(送料を含めた商品価格)の10%送料込み価格で出すと、送料部分にも手数料がかかる点が見落とされやすい
振込手数料1回につき200円売上金を銀行口座へ移すときに発生。まとめて申請するほうが総額を抑えられます
配送料選ぶ配送方法によるらくらくメルカリ便などの提携配送はサイズ・重量で料金が決まります

この構造で注意したいのが、販売手数料の計算対象が「送料を含めた商品価格」である点です。たとえば商品本体2,000円・送料込みで2,500円として出品した場合、手数料は2,500円に対してかかります。送料を別途もらう設計にできない前提で価格を組むことになるため、利益計算は「販売価格 −(販売価格×10%)− 実際の配送料 − 原価」で行うのが基本になります。

手取りの計算例(2026年9月時点の手数料率での試算)

  • 販売価格(送料込み):2,500円
  • 販売手数料10%:−250円
  • 配送料(例:らくらくメルカリ便のネコポス相当):−210円前後
  • 商品原価:−800円
  • 手取りの目安:約1,240円

※配送料はサイズ・重量・契約条件で変わります。あくまで計算の考え方を示すための例です。

振込手数料200円は1件あたりの金額としては小さく見えますが、週に1回引き出すと月800円、年間で約9,600円になります。売上規模が小さいうちは、月1回にまとめて申請するだけで実質的な利益率が変わってきます。資金繰りに支障がない範囲で、引き出し頻度は決めておくとよいでしょう。

出店の流れ|必要書類と審査

開設は、事業種別を選んで必要情報を登録し、審査結果を待つという流れで、申し込み自体は最短3分程度・3ステップで完了すると案内されています。審査結果は個人事業主で即日〜2営業日、法人で即日〜3営業日でメールに届くとされています(2026年9月時点)。

1. 事業種別を選ぶ

法人・個人事業主・個人から選択します。この選択によって、次のステップで求められる情報と書類が変わります。

2. 必要情報と書類を登録する

法人の場合は法人番号・事業者名・所在地・設立年月日・代表電話番号・資本金・年商・従業員数・事業内容・ホームページURL、登記簿に記載された代表者情報、法人名義の銀行口座情報が必要とされています。個人事業主の場合は氏名・住所・電話番号、運転免許証や健康保険証などの本人確認書類の画像、銀行口座情報が必要です。

3. 審査を待つ

審査結果はメールで届きます。目安は個人事業主で即日〜2営業日、法人で即日〜3営業日。許認可が必要な商材を扱う場合は、許認可証の提出も求められます。

4. 商品を登録して販売開始

審査を通過したら商品を登録します。ここで在庫数やSKU(サイズ・カラーなどの在庫管理単位)を設定します。

準備でつまずきやすいのは許認可証です。中古品を扱うなら古物商許可、食品を扱うなら食品衛生法上の営業許可、酒類なら通信販売酒類小売業免許といったように、商材ごとに求められる書類が異なります。申し込み直前に慌てないよう、扱う商材で必要な許認可を先に確認しておくことをおすすめします。許認可の要否は行政の判断が絡むため、判断に迷う場合は所管の窓口や専門家にご確認ください。

もう1点、法人名義で開設する場合は登記簿の記載と入力内容の一致が確認されます。本店移転や代表者変更の直後で登記が反映されていないと、確認に時間がかかることがあります。

売れるショップの作り方

メルカリShopsで見られやすくするための土台は、①1枚目の写真、②検索されるキーワードを含む商品名、③フォロワーへの継続的な接点の3つに整理できます。モール型の集客に慣れている方ほど、メルカリのアプリ内でどう見つけられるかという視点に切り替える必要があります。

①1枚目の写真は正方形前提で組み立てる。メルカリの一覧画面は正方形のサムネイルが敷き詰められる形式です。横長の写真を縦横比のまま使うと、上下が切れて意図した部分が見えないことがあります。一覧で目に入るのは数センチ四方の面積だけなので、商品を大きく・背景をシンプルにするのが基本です。撮影の基礎はEC写真の基本で整理しています。

②商品名は「探されている言葉」で始める。アプリ内の検索は、商品名に含まれる語で拾われる比率が高いと考えられます。ブランド名・商品名・型番・サイズ・色・用途といった、購入者が打ち込みそうな語を前方に置くのが基本です。ただし、関係のない人気ブランド名を並べる行為は規約違反にあたる可能性があるため避けてください。

③フォロワーとショップクーポンで再来店をつくる。Shopsにはショップをフォローする機能と、フォロワーに対して期間限定の割引を出せるショップクーポン機能があります。新商品の入荷やまとめ買いのタイミングでクーポンを出すという使い方が想定されており、一度買ってくれた人にもう一度届ける導線として設計されています。リピート率の考え方はリピート率の改善もあわせてご覧ください。

向いている商材・向いていない商材

相性の判断軸は「メルカリの利用者が、その商品をアプリ内で探すかどうか」に尽きます。検索の入口がアプリの中にあるため、外部の比較サイトや検索エンジンから流入させる想定の商材とは噛み合いにくい構造です。

向いている傾向

  • 数百円〜数千円台の日用品・消耗品
  • 食品・スイーツ・産直品(訳あり・規格外を含む)
  • 雑貨・ハンドメイド・推し活グッズ
  • 中古・リユース品(古物商許可が前提)
  • 季節品・イベント品(すぐ買われる性格のもの)

向いていない傾向

  • 高単価で比較検討期間が長い商材
  • 設置・工事・採寸などが伴う商材
  • ブランド体験や世界観の作り込みで売る商材
  • BtoB・法人向けの継続取引
  • 強い型番競争で価格比較されやすい家電など

「向いていない」に挙げた商材でも売れないわけではありませんが、他モールや自社ECのほうが投じた労力に対する戻りが大きい場面が多い、という意味合いです。特にブランドの世界観を作り込みたい場合は、デザインの自由度が高い自社ECを主戦場にして、メルカリShopsは在庫消化やお試し購入の入口として使う——という役割分担のほうが現実的でしょう。

また、メルカリの利用者は価格に対する感度が高い層が厚いと言われます。値下げ交渉が前提の場ではないとはいえ、同じ商品が他店にもっと安く並んでいれば選ばれにくくなります。価格だけで勝負しない設計(セット販売、数量違い、同梱のおまけなど)を先に考えておくと、消耗しにくくなります。

他モールと併売するときの注意点

併売で最初に決めるべきなのは、在庫の持ち方と価格の考え方の2つです。この2つを曖昧にしたまま店舗を増やすと、売り越しと価格の逆転という形で必ず表面化します。

①在庫を分けるか、共有するか
売れ筋を各モールに割り当てて分けるのか、1つの在庫を共有して引き当てるのかを先に決めます。分ければ売り越しは起きませんが機会損失が出て、共有すれば機会損失は減りますが連携の仕組みが必要になります。
②手数料と送料を差し引いた手取りで比べる
販売手数料10%+配送料という構造を、他モールの手数料構造と並べて1商品ずつ比較します。表示価格ではなく手取りで比べるのが要点です。
③価格の見せ方を決める
同一価格でそろえるのか、モールごとに構成(セット・数量)を変えて単純比較を避けるのかを決めます。型番商品ほど比較されやすくなります。
④受注と出荷の動線を1本化する
店舗が増えるほど、出荷ミスは「どの画面を見るか」で起きます。受注の集約先を1つに決め、出荷指示はそこから出す形にします。

在庫の反映タイミングは特に注意が必要です。手作業で在庫を更新している場合、セール時間帯やテレビ紹介の直後など、短時間に注文が集中する場面で売り越しが起きやすくなります。1日の受注件数が二桁を超えてきたら、在庫連携の仕組みを検討する段階だと考えてよいでしょう。詳しくは多店舗展開の始め方で整理しています。

EC参謀の見立て

メルカリShopsは、固定費0円で始められる点から「とりあえず出しておく」判断がしやすいモールです。ただ、出しただけで売れる場所ではないのも確かで、私たちの現場では「フリマ出品で手応えがある商材を、在庫を持って継続販売する形に切り替える」段階で最も効いている印象があります。逆に、これまでメルカリを一度も使ったことがない事業者が新規開拓の主戦場として選ぶには、利用者層と価格帯の相性を見極める工程が要ります。まずは既存の売れ筋を数点だけ出して、写真と商品名を変えながら1〜2ヶ月の反応を見る——この小さく試す入り方が、判断を誤りにくいのではないでしょうか。

よくある質問

Q. 個人でもメルカリShopsを開設できますか?

A. 事業種別として「法人」「個人事業主」「個人」から選ぶ形で案内されており、個人での申し込みも可能とされています。ただし、Shopsは継続的に商品を販売する事業者向けの仕組みという位置づけのため、単発の不用品売却であれば通常のメルカリ出品のほうが手間が少ない場面が多いはずです。また、扱う商材によっては古物商許可や食品衛生法上の営業許可など、許認可証の提出を求められます。開設条件と必要書類は変更されることがあるので、申し込み前に必ずメルカリShops公式のご案内をご確認ください。

Q. フリマのメルカリ出品からShopsに移行すると、これまでの評価やフォロワーは引き継げますか?

A. メルカリの個人アカウントとメルカリShopsのショップは別の枠組みとして扱われるため、取引評価がそのまま移るとは考えないほうが安全です。ショップにはショップ独自のフォロー機能があり、ここは新たに積み上げていく形になります。移行時によく起きるのは「これまで来ていたリピーターとの接点が一度切れる」ことなので、移行前後は既存の出品ページやプロフィール欄でショップの存在を告知し、案内が届くようにしておくと落差を小さくできます。仕様は変わることがあるため、最新の扱いは公式のご案内をご確認ください。

Q. メルカリShopsと他のモール・自社ECを併売する場合、価格はそろえるべきですか?

A. そろえるかどうかは手数料構造と配送料の負担で判断するのが実務的です。メルカリShopsは販売手数料が送料込みの商品価格に対して10%かかるため、送料込み価格で出すと手数料の対象額も大きくなります。同じ商品を月額固定費のかかるモールと併売する場合、単純に同一価格にすると粗利が大きくずれることがあります。現場では、型番商品は価格比較されやすいので価格差を作りにくく、自社ブランド品はセット構成や同梱物を変えて単純比較を避ける、という調整をしている店舗が多い印象です。まずは1商品で手数料と送料を差し引いた手取りを計算し、モールごとに並べて比べてみることをおすすめします。

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