台風24号と大雨で愛知・岐阜・沖縄などに配送遅延|EC運営者にとっての意味と今やるべきこと

台風24号と、それに伴う大雨の影響で、日本郵便・ヤマト運輸・佐川急便の3社が配送の遅れを公表しています。今回の特徴は、離島だけでなく愛知県全域と岐阜県という人口の多い地域が対象に入っていることです。名古屋市の一部では集配そのものが止まっている区域もあり、通常どおりの出荷案内を続けていると、着日のズレが問い合わせとして跳ね返ってきやすい局面です。確認できた範囲の事実と、今日中にできる対応を整理します。
⏱ 忙しい人向け 3行まとめ
- 事実:日本郵便は2026年9月9日付のプレスリリース「台風24号および大雨の影響について」で、愛知県(〒45〜49)・岐阜県(〒50)あてに約1日程度、沖縄県(〒90)と鹿児島県の一部離島あてに約1週間程度の遅れが生じる見込みと案内しています。ヤマト運輸・佐川急便も同時期に遅延情報を公表しています。
- 意味:愛知・岐阜は出荷先として件数が多くなりやすい地域のため、離島中心だったこれまでの遅延告知よりも、影響件数が広がりやすいとみられます。お届け日指定を受けている注文ほど、事後の連絡では間に合いにくくなります。
- アクション:①対象地域あての未出荷・配送中の注文を抽出する、②お届け日指定分から先に個別連絡を入れる、③店舗トップとサンクスメールに一文のお知らせを出す、の3点を先に進めておくと動きやすくなります。
発表の事実:3社が公表している内容
3社とも「台風24号および大雨」を理由に、地域を限定した配送遅延を案内しています(2026年9月10日時点で確認できた内容)。もっとも情報が具体的なのは日本郵便で、地域と遅れの日数がプレスリリースに明記されています。
日本郵便が2026年9月9日付で公表した内容は、以下のとおりです。
| 対象地域 | 遅れの目安 |
|---|---|
| 愛知県全域(郵便番号45〜49) | 約1日程度 |
| 岐阜県(郵便番号50) | 約1日程度 |
| 沖縄県(郵便番号90) | 一部サービスで約1週間程度 |
| 鹿児島県の一部(奄美市・西之表市・種子島・屋久島・大島郡) | 約1週間程度 |
| 石川県羽咋市の一部 | 遅れの発生を案内 |
あわせて、複数県の郵便局で窓口業務の休止が案内されています(対象局は同社の別紙に掲載)。ヤマト運輸・佐川急便については、報道で伝えられている内容が以下です。
- ヤマト運輸(2026年9月9日23時時点・報道による)……愛知県全域、岐阜県の一部(多治見市・土岐市・下呂市・白川町)、富山県の一部(氷見市)、東京都の島しょ部、沖縄県全域、鹿児島県の島しょ部で遅延。名古屋地区の2拠点で窓口を閉鎖し、名古屋市の一部では集配を停止しているとされています。沖縄県あての船便輸送は1週間〜10日程度かかる場合があると案内されています。
- 佐川急便(2026年9月8日9時時点・報道による)……富山県の一部(氷見市)で集荷・配達の遅延。
- 共通の注意……対象地域と遅れの日数は状況によって更新されます。出荷判断の根拠にする場合は、各社の公式ページで当日の最新状況をご確認ください。
「離島だけの話」ではない点に注意
沖縄県・鹿児島県の離島あては、台風シーズンに繰り返し遅延対象になる地域です。一方で今回は愛知県全域と岐阜県が対象に含まれています。出荷件数の分布によっては、離島あてよりも該当注文が多くなる店舗もあるとみられます。まずは自店の対象件数を数えてから、告知の出し方を決めるほうが判断を誤りにくくなります。
EC運営者にとっての意味
ここからは解釈です。今回の遅延で実務にいちばん効いてくるのは、「遅れの日数そのもの」よりも「お届け日指定と着日案内のズレ」だと考えています。
約1日程度の遅れは、通常配送であれば大きなクレームになりにくい範囲です。ただし、お届け日・時間帯を指定して受け取る前提の注文や、ギフト・食品のように到着日そのものに意味がある商材では、1日のズレでも問い合わせにつながりやすくなります。とくに名古屋市の一部のように集配が止まっている区域では、遅れの見通しが立てにくく、追跡番号を見た購入者から先に連絡が来る形になりがちです。
もうひとつは、モール側の評価指標との関係です。楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングはいずれも出荷の期日遵守や配送品質を指標として持っています。天災による遅延は個別の事情として考慮されるケースがありますが、運用上の扱いはモールや状況によって異なるため、影響が大きそうな場合は各モールのお知らせと管理画面の案内を確認しておくのが現実的です。
沖縄県・鹿児島県の離島あてで約1週間程度、船便では1週間〜10日程度という案内が出ている点も、送料無料ラインや配送方法の設計に関わります。この時期に離島あての注文が入る店舗では、注文確定後の連絡テンプレートを用意しておくと、都度の文章作成の手間が減らせます。
今やるべきこと
優先順位としては「対象注文の抽出 → 個別連絡 → 全体告知」の順に進めるのが動きやすい形です。全体告知から先に出しても、指定日を抱えた注文の問い合わせは止まりにくいためです。
- 対象地域あての注文を抽出する……受注データを配送先の都道府県・郵便番号で絞り込み、愛知県・岐阜県・沖縄県・鹿児島県の該当地域・石川県羽咋市あての未出荷分と配送中分をリスト化します。郵便番号の頭2桁(45〜49、50、90)で切ると早く出せます。
- お届け日指定の注文から先に連絡する……指定日がある注文、次いでギフト・食品・冷蔵冷凍を優先します。「遅れる可能性がある」段階でも、事前に一報を入れておくほうが、着日当日の問い合わせは減りやすい傾向があります。
- 店舗トップとサンクスメールに一文を出す……対象地域名・想定される遅れ・確認先(各社の公式遅延情報ページ)を書いた短いお知らせを、購入前に目に入る位置へ置きます。文面には日付と「◯月◯日時点」を入れておくと、更新のたびに書き換えやすくなります。
- 複数社を使っている場合は出荷先を見直す……同じ地域でも会社ごとに状況が違います。配送会社を使い分けている店舗は、対象地域あてだけ一時的に別の会社へ振り替えられるか、担当営業所に確認しておくと選択肢が増えます。
告知文はテンプレート化しておくと次が楽になります
大雨・台風・降雪による配送遅延は、年に複数回発生します。「対象地域」「遅れの目安」「時点」「確認先リンク」の4項目だけを差し替えれば使い回せる形で保存しておくと、次回は数分で告知できます。あわせて、対象地域あての注文を抽出する検索条件も受注管理システム側に保存しておくと、毎回の抽出作業が短くなります。
出典
- 日本郵便株式会社「台風24号および大雨の影響について」(2026年9月9日)
- ヤマト運輸株式会社「荷物のお届け遅延について」
- 佐川急便株式会社「重要なお知らせ」
- ネットショップ担当者フォーラム「線状降水帯発生など西日本から東北での大雨で荷物の配送に遅れが生じる可能性。ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便」(2026年9月10日)
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