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東京都の消費生活相談が14万5,501件に|ネット通販トラブルの中身とEC事業者がやるべきこと

最終更新:2026.08.06 / EC参謀 編集部
東京都の消費生活相談が14万5,501件に|ネット通販トラブルの中身とEC事業者がやるべきこと

SNS広告からの購入トラブルが、統計としてはっきり増えています。東京都は2026年7月28日、令和7年度(2025年4月〜2026年3月)の消費生活相談概要を公表し、相談総数が14万5,501件(前年度比9.8%増)になったと発表しました。このうちインターネット通販に関する相談は約3万8千件で、SNSが関連する相談の割合は令和6年度の23.2%から26.2%へ3.0ポイント上昇しています。悪質な事業者の話として片づけられない部分もあるので、確認できた数値と、まっとうに運営している店舗こそやっておくべき対策を整理します。

⏱ 忙しい人向け 3行まとめ

  • 事実:東京都の令和7年度消費生活相談は14万5,501件(前年度比9.8%増)。インターネット通販は約3万8千件で、SNSが関連する相談の割合は23.2%→26.2%
  • 意味「SNS広告で買ったら届かない・粗悪だった」という経験が広がるほど、SNS経由の購入全体への警戒が強まる。まっとうな店舗も同じ疑いの目にさらされる。
  • アクション:特商法表記・納期表示・問い合わせ導線の3点を点検し、「連絡が取れる店」であることをページ上で先に示す。

発表の事実

公表されたのは、東京都内の消費生活センター等に寄せられた相談を集計した年度概要です。確認できた数値を出典のまま整理します。

この統計の読み方

相談件数は「被害の実数」ではなく「相談窓口に届いた件数」です。認知度の向上や周知活動によっても増減するため、増加がそのまま被害の増加を意味するとは限りません。ただし商品未着・粗悪品が前年の1.6倍規模に増えているという動きは、内容として無視しにくい変化だとみられます。

EC運営者にとっての意味

ここからはEC参謀としての解釈です。この統計の影響を最も受けるのは、悪質な事業者ではなくSNSから集客しているまっとうな店舗だと考えています。

①「SNS広告経由は怪しい」という前提が広がる。商品未着や粗悪品の経験が身近になると、消費者は個別の店舗を見る前に経路そのものを警戒します。つまり広告のクリエイティブが良くても、その先で「この店は大丈夫か」を確認されるステップが増えるということです。SNS広告のCVRが以前より鈍く感じる場合、原因が広告ではなくランディング先の信頼情報にある可能性があります。

②未着・粗悪品の相談増は、納期表示と品質表現の問題でもある。実際に届かない詐欺的な事案が含まれる一方で、「思っていたより遅い」「画像と違う」が未着・粗悪品として相談されるケースも構造的に混ざります。海外発送で2〜3週間かかることを明示していない、画像を加工しすぎて実物と印象が違う、といった運用上のずれは、悪意がなくても同じ入口に入ります。

③定期購入は、件数が減っても要注意の領域が続いている。4,921件と前年からわずかに減ってはいますが、5,000件規模が続いていること自体が「解約条件・総額表示の分かりにくさ」が解消していないことを示しているとみられます。定期購入の申込画面の表示ルールは特定商取引法で細かく定められているため、該当する事業者は自社の申込フローを改めて確認する価値があります。

④行政の関心が向いている領域と一致している。東京都は2026年7月にネット・SNS広告の監視結果も公表しており(ネット・SNS広告377件に改善指導)、広告表示と通販トラブルの両面から動いている状況です。SNS起点の通販は、当面のあいだ監視の目が強い領域が続くとみておくのが安全です。

⚠️ 法令の判断は専門家へ

本記事は公表された統計をもとにした速報解説であり、個別の表示・運用が特定商取引法や景品表示法に適合するかどうかを判断するものではありません。定期購入の申込画面表示や広告表現の可否については、必ず消費者庁の最新のガイドラインを確認し、判断に迷うケースは専門家にご相談ください。

今やるべきこと

やることは、疑われる前に「連絡が取れて、条件が明示されている店」だと示すことです。特別な投資は不要で、既存ページの点検だけで大半は済みます。

EC参謀の見立て

この手の統計は「うちには関係ない」で流されがちですが、影響は市場全体の警戒感という形で戻ってきます。対策として実際に効くのは、納期の明示と連絡先の見つけやすさという地味な2点です。どちらも新規の制作費はかからず、既存ページの文言修正で完了します。SNS広告からの流入があるなら、着地ページに「発送目安」「返品条件」「問い合わせ先」の3つが1画面で見えるかを、今日のうちに確認しておくことをおすすめします。

出典

※本記事は2026年8月6日時点の公開情報に基づく速報解説です。数値は東京都の公表資料に基づきます。最新かつ正確な内容は必ず公式資料をご確認ください。

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