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現金75.0%・クレカ64.6%・QR決済49.0%|MMD研究所の決済調査がEC運営者に示すこと

最終更新:2026.08.18 / EC参謀 編集部
現金75.0%・クレカ64.6%・QR決済49.0%|MMD研究所の決済調査がEC運営者に示すこと

決済手段の「入れる・入れない」を勘で決めている店舗にとって、母数の大きい実態データは判断材料になります。MMD研究所は2026年8月12日、18〜79歳の男女25,000人を対象とした「2026年7月決済・金融サービスの利用動向調査」を公表し、直近1か月に利用した支払い方法は現金75.0%、クレジットカード64.6%、QR・バーコード決済49.0%だったと発表しました。キャッシュレスが伸びても現金が最多という構図は変わっていない——この事実をEC運営にどう読み替えるかを整理します。

⏱ 忙しい人向け 3行まとめ

  • 事実:直近1か月の利用は現金75.0%/クレジットカード64.6%/QR・バーコード決済49.0%。クレカ利用者の中では楽天カード53.9%、QR決済ではPayPay66.0%が最多(n=25,000)。
  • 意味この調査は実店舗を含む「支払い方法全般」の数字であり、EC限定の決済比率ではない点が最重要。そのうえで、楽天経済圏とPayPay経済圏の二強という構図は自店の決済ラインアップに影響する。
  • アクション:自店の決済別売上構成比を1度だけ出し、上位2〜3手段に絞って「使えるか・手数料が妥当か」を点検する。

発表の事実:調査の中身と数値

公表されたのはMMDLabo株式会社が運営するMMD研究所の「2026年7月決済・金融サービスの利用動向調査」で、2026年8月12日に発表されました。数値は出典のまま整理します。

あわせて押さえておきたいのは、この調査がECに限定した決済比率を測ったものではないことです。コンビニやスーパーでの支払いを含む生活全体の利用実態であり、「ネットショップでの決済シェア」としてそのまま使える数字ではありません。以下の解釈もその前提で読んでください。

EC運営者にとっての意味

ここからはEC参謀としての解釈です。この調査が示しているのは決済手段の順位そのものより、顧客が日常的に使い慣れているブランドが偏っているという事実だとみています。

①現金75.0%は「代引き・コンビニ払いの需要」の裏づけとして読む。ECで現金そのものは使えませんが、現金派の受け皿は代金引換・コンビニ払い・後払いです。キャッシュレス化が進んでも現金利用者が4人に3人いる以上、これらの手段を全部外すと一定層が買えない店になる可能性があります。もっとも、EC利用者は全体より非現金に寄っているとみられるため、自店の実データで確認するのが前提です。

②クレカでは楽天カード53.9%が突出。クレジットカード利用者の半数超が楽天カードを持っている計算になります。楽天市場に出店している店舗にとっては、ポイント還元の訴求がそのまま刺さる層が広いということです。楽天銀行29.3%、楽天証券39.7%という数字も同じ方向を向いており、楽天経済圏の厚みが決済の入り口から続いている構図がうかがえます。

③QR決済はPayPay66.0%の一強。QR決済といえば店頭のイメージが強いものの、PayPayや楽天ペイはオンライン決済にも対応しています。自社ECでカード情報の入力を嫌う層、特にスマートフォン中心のユーザーにとっては、「アプリで完結する決済があるかどうか」がカゴ落ちの分かれ目になる場面があるとみられます。

④ただし「全部入れる」は正解ではありません。決済手段を増やすほど手数料・入金サイクル・締め作業の管理が増えます。選択肢が多すぎる決済画面は迷いを生み、かえって離脱の原因になるという指摘もあります。増やすかどうかは、自店の顧客層と受注件数で判断すべきです。

⚠️ 数値の読み取りに関する注意

本調査は実店舗を含む決済・金融サービス全般の利用動向であり、EC(ネットショップ)における決済シェアを示すものではありません。年代や商材によって構成は大きく変わります。自店の判断は必ず自店の決済別売上データで行ってください。各決済サービスの手数料・利用条件は変更されることがあるため、最新の内容は各社の公式情報をご確認ください。

今やるべきこと

やるべきは新しい決済の導入ではなく、まず自店の決済構成比を確認することです。世の中の平均より、自店の顧客が何で払っているかのほうが判断材料になります。

EC参謀の見立て

この種の調査で危険なのは、「PayPayが66%だからうちも入れよう」と平均値をそのまま自店に当てはめてしまうことです。決済の最適解は商材の単価と顧客年齢で大きく変わります。単価3万円のギフト商材と、単価2,000円の日用品では、必要な決済も、後払いの意味もまったく違います。見るべきは業界平均ではなく、自店の受注データの上位3手段です。まず構成比を出し、上位手段の購入体験だけを丁寧に直す。それだけで、決済起因のカゴ落ちはかなり減らせます。離脱全体の考え方はECのカゴ落ち対策で整理しています。

出典

※本記事は2026年8月18日時点の公開情報に基づく速報解説です。数値は出典の調査結果をそのまま引用しており、EC上の決済シェアを示すものではありません。最新かつ正確な情報は発表元の公式発表をご確認ください。

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