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越境ECの出荷先1位は米国22.4%|ジグザグ2026年上半期データとEC運営者にとっての意味

最終更新:2026.08.15 / EC参謀 編集部
越境ECの出荷先1位は米国22.4%|ジグザグ2026年上半期データとEC運営者にとっての意味

日本のECサイトに、海外から買いに来ている人がすでにいます。越境EC支援の株式会社ジグザグは2026年8月14日、越境EC・ウェブインバウンド対応サービス「WorldShopping」の2026年上半期データを公開し、出荷国1位はアメリカで全体の22.4%、2位が台湾18.2%、3位が香港15.6%、累計で179の国と地域への販売実績があると発表しました。売れ筋の上位にはゲームや書籍のコラボ商品が並びます。海外向けサイトを作らなくても、既存の日本語サイトに海外からの購入需要が来ているという実態を示すデータです。

⏱ 忙しい人向け 3行まとめ

  • 事実:2026年上半期の出荷国は米国22.4%・台湾18.2%・香港15.6%、累計179カ国・地域。売れ筋1位はゲームコラボのイヤフォン、2位は書籍コラボのしおり。
  • 意味売れているのは「日本限定・公式サイト専売」の商品。価格ではなく「ここでしか買えない」が越境の購入理由になっているとみられる。
  • アクション:まず自社サイトの海外アクセス数を確認し、限定品・コラボ品を持っているなら「海外発送可否」を明示する。フルスクラッチの多言語化は後回しでよい。

発表の事実:2026年上半期のデータ

公開したのは株式会社ジグザグ、公開日は2026年8月14日です。同社が提供する「WorldShopping」(日本のECサイトに設置することで、海外在住者が日本語サイトのまま購入・国際配送できるようにするサービス)の利用実績を集計したもので、調査期間は2026年1月1日〜6月30日、対象は同期間に「WorldShopping」を利用して購入した海外在住の顧客です。数値は発表資料の記載のまま引用します。

なお、このデータは同社サービスの利用実績にもとづくものであり、日本の越境EC市場全体の構成比を示すものではありません。

EC運営者にとっての意味

このデータの読みどころは、上位に並んだ商品が「安いもの」でも「量が出るもの」でもない点です。ここからはEC参謀としての解釈になります。

①越境の購入理由は価格ではなく「入手不可能性」。1位がゲームコラボのイヤフォン、2位が書籍コラボのしおりというランキングは、価格競争の結果ではありません。海外の店舗やAmazonでは買えないから、日本のサイトに直接来ているという構図です。国際送料と関税を負担してでも欲しい、という強い動機がある層が動いています。裏を返せば、どこでも買える汎用品を海外向けに出しても、送料の壁で勝負にならないとみられます。自社に「日本限定」「公式サイト専売」「コラボ品」があるかどうかが、越境に向くかどうかの最初の判定基準になります。

②リピートが生まれるのは食品と化粧品。3位の調味料、8位の化粧品でリピート購入が堅調という点は、消耗品の強さを示しています。一度気に入れば繰り返し買う商材は、初回の国際送料が高くてもLTV(顧客生涯価値)で回収できる可能性があります。ただし食品・化粧品は輸入規制や成分規制が国ごとに異なる領域です。実際に取り組む場合は、相手国の規制と発送可否を必ず確認してください。

③「多言語サイトを作る」より先にやることがある。WorldShoppingのようなサービスが成立している事実自体が、日本語サイトのままでも海外の購入需要は発生していることを示しています。越境ECというと多言語化・多通貨対応・現地決済といった大掛かりな話になりがちですが、実態としては「日本語のページを翻訳ツールで読みながら買っている人」が一定数いるということです。まず自社のアクセス解析で海外からの訪問がどれだけあるかを見るのが、投資判断の順番として正しいと考えられます。

⚠️

注意

越境販売では、相手国の輸入規制・関税・国際送料・返品対応・二重価格表示の扱いなど、国内販売にはない論点が発生します。特に食品・化粧品・医薬部外品・電池を含む商品は規制の対象になりやすい領域です。本記事は制度解説ではないため、実際の販売にあたっては最新の要件を公式情報および専門家でご確認ください。

今やるべきこと

いきなり越境ECを始める必要はありません。まずは「自社に需要があるか」を確かめる順番で進めます。

EC参謀の見立て

越境ECの相談で最も多い誤解が、「まず英語サイトを作る」から入ってしまうことです。今回のデータが示しているのは逆の順番で、売れる商品があるかどうかが先、言語対応は後ということだと考えています。179カ国に届いている実績があっても、上位3カ国で56.2%を占めているように、実際の需要はかなり偏っています。全世界向けの整備をするより、米国・台湾・香港からのアクセスが自社にあるかを1時間で確認するほうが、判断材料としてはるかに有効です。限定品を持っている店舗は、一度アクセス解析の国別レポートを見てみてください。

出典

※本記事は公開情報に基づく速報解説です。数値は発表資料の記載をそのまま引用しています。最新かつ正確な情報は、必ず発表元の公式リリースでご確認ください。

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