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佐川急便が2027年1月1日から宅配便の届出運賃を改定|EC運営者にとっての意味と今やるべきこと

公開:2026.10.06 / EC参謀編集部
佐川急便が2027年1月1日から宅配便の届出運賃を改定|EC運営者にとっての意味と今やるべきこと

佐川急便株式会社(以下、佐川急便)は2026年10月2日、2027年1月1日(金)から宅配便等の届出運賃・料金を改定すると発表しました。主力の「飛脚宅配便」「飛脚ラージサイズ宅配便」の平均改定率は約13.8%です。ただし公表された運賃例を見ると、60〜100サイズの上げ幅は数十円にとどまる一方、140サイズ以上は15〜25%前後の引き上げになっており、扱う商品の大きさによって影響がかなり違いそうです。

⏱ 忙しい人向け 3行まとめ

  • 事実:佐川急便が2027年1月1日から届出運賃を改定します。飛脚宅配便と飛脚ラージサイズ宅配便は平均で約13.8%の引き上げです。関東発・関西着の例では、60サイズが1,040円から1,060円、160サイズが2,570円から2,960円になります。
  • 意味:小さい荷物の上げ幅は小さく、140サイズ以上の大きい荷物ほど上げ幅が大きい形です。家具や飲料のケース販売など、大きいサイズで送る商品が多い店舗ほど影響が出やすいとみられます。
  • アクション:まず自店の出荷をサイズ別に数え、改定後の運賃で差額を試算します。契約運賃で出している店舗は、担当の営業所からの案内を待ちつつ、年内に条件を確認しておくと動きやすくなります。

発表の事実:何がいつから変わるのか

改定の適用開始日は2027年1月1日(金)で、対象は宅配便・航空便・メール便等の対象サービス、大型家具・家電設置輸送サービス、紙請求書の発行です。佐川急便の発表(2026年10月2日)に記載された主な変更点は以下のとおりです。

サービス・項目主な変更(発表による)
飛脚宅配便・飛脚ラージサイズ宅配便サイズと地帯に応じて改定。平均改定率は約13.8%
飛脚特定信書便160サイズまで、改定後の飛脚宅配便運賃を適用
飛脚航空便ほかサイズと地帯に応じて改定。平均改定率は約2.7%
メール便等サービスと料金区分に応じて改定
大型家具・家電設置輸送サイズに応じて改定
紙請求書発行手数料1通100円(税抜)から200円(税抜)へ

平均改定率は「対象となる届出運賃について、現行運賃と改定後運賃を比較して算出」したもので、実際の改定率は利用するサイズ・地帯によって異なると注記されています。

運賃例:関東発・関西着の場合

発表には、関東発・関西着の飛脚宅配便・飛脚ラージサイズ宅配便の運賃例が載っています。差額と率は、発表の金額をもとに編集部で計算したものです。

サイズ現行改定後差額(率)
601,040円1,060円+20円(約1.9%)
801,340円1,350円+10円(約0.7%)
1001,630円1,650円+20円(約1.2%)
1402,310円2,660円+350円(約15.2%)
1602,570円2,960円+390円(約15.2%)
1703,360円4,200円+840円(約25.0%)
2004,480円5,410円+930円(約20.8%)
2608,420円10,100円+1,680円(約20.0%)

※発表の運賃例には180・220・240サイズも載っています(180サイズ3,660円→4,480円、220サイズ5,240円→6,290円、240サイズ6,830円→8,200円)。120サイズは運賃例に含まれていません。ほかの発着地の運賃は、佐川急便のWebサイトで案内される新運賃表で確認してください。

メール便・ゆうパケット便の改定

  • 飛脚メール便……300g以内168円→200円、600g以内220円→240円、1kg以内325円→350円。
  • 飛脚ゆうメール便……200g以内115円→150円、500g以内168円→200円、1kg以内299円→350円、2kg以内330円→400円、3kg以内456円→500円。
  • 飛脚ゆうパケット便……厚さ3cm以内は360円で据え置き。厚さ1cm以内は250円→360円、2cm以内は310円→360円に改定され、厚さにかかわらず360円にそろう形です(重量1kg以内・税込と注記)。
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契約運賃の店舗は「順次案内」

今回発表されたのは届出運賃(いわゆる定価)の改定です。発表では、契約運賃を利用している顧客には「ご契約内容やご利用状況などを踏まえ、担当営業所から順次ご案内」するとされています。法人契約で出荷している店舗の運賃がいつ・どれだけ変わるかは、この発表だけでは分かりません。

EC運営者にとっての意味

ここからは解釈です。いちばん大きな点は、平均約13.8%という数字だけを見ると影響を読み違えやすいことだと考えています。

①サイズによって影響の大きさがかなり違う。関東発・関西着の例では、60〜100サイズは10〜20円の上げにとどまり、140・160サイズは15%前後、170サイズ以上は20〜25%前後の引き上げです。アパレルや雑貨など小さい箱が中心の店舗と、家具・寝具・飲料のケース販売など大きい箱が中心の店舗とでは、同じ「佐川の値上げ」でも試算の結果が大きく変わるとみられます。ほかの発着地でも同じ傾向かどうかは、新運賃表の公開を待って確かめる必要があります。

②契約運賃にどう反映されるかは個別。EC店舗の多くは届出運賃ではなく、出荷量に応じた契約運賃で出していると思われます。発表の書き方からは、契約運賃も見直しの対象になる可能性がありますが、時期や幅は営業所ごとの案内次第とみられます。年末商戦の最中に通知が来て慌てることのないよう、年内に一度、担当の営業所に確認しておくと安心です。

③薄い荷物の送り方も見直しどき。飛脚ゆうパケット便は厚さ1cm・2cm以内が360円にそろうため、薄型の商品を安い区分で送っていた店舗では1件あたりの差額が出ます。日本郵便も2026年10月にゆうパケットやクリックポストの料金を改定しています(日本郵便の運賃改定の速報)。薄型・小型の発送方法は、2社の改定後の料金を並べて比べ直す時期に来ていると考えています。

④紙の請求書の手数料も倍に。紙請求書の発行手数料は1通100円から200円(いずれも税抜)になります。金額は小さいものの、Web明細に切り替えれば避けやすいコストなので、経理の担当者と相談しておく価値はありそうです。

今やるべきこと

今やるべきことは、自店の出荷をサイズ別に数えて差額を出し、年内に送料設定を決め直す準備をすることです。

  • サイズ別の出荷件数を出す……直近3か月ほどの出荷データから、サイズ別・発送方法別の件数をまとめます。140サイズ以上の割合が多い店舗ほど、優先して試算するのが目安です。
  • 改定後の運賃で差額を試算する……件数×差額で月額の影響を出します。契約運賃の場合は、担当の営業所に改定の予定と時期を問い合わせ、数字がそろってから確定させます。
  • 送料設定と送料無料ラインを見直す……送料設定の決め方と送料無料ラインの決め方を参考に、大型商品だけ送料を分ける、同梱でサイズを上げない、といった調整も含めて検討します。商品ページや「ご利用ガイド」の送料表記を変える場合は、1月1日より前に告知しておくとお客様にも伝わりやすくなります。
  • 配送会社の使い分けを点検する……大型・薄型など商品の形ごとに、ヤマト・佐川・日本郵便の使い分けを見直します。乗り換えは運賃だけでなく、集荷時間や破損率、システム連携の手間まで含めて比べるのが現実的です。

EC参謀の見立て

今回の改定で注目したいのは、平均の数字よりも「大きい荷物ほど上げ幅が大きい」という形です。サイズごとの設計意図は発表では説明されていませんが、結果として大型商品を扱う店舗ほど見直しの優先度が上がります。私たちの現場では、送料を全商品一律で設定している店舗は少なくありません。大型商品の送料を別に設定するかどうかは、この改定を機に一度話し合っておくとよいテーマだと考えています。

出典

※金額・改定率は佐川急便の発表(2026年10月6日確認)のとおりです。差額と率は編集部の計算です。契約運賃の扱いや他の発着地の運賃は、佐川急便の公式案内と担当営業所で必ずご確認ください。