レンゴーが板紙・段ボールなどの価格を2027年1月から10%以上改定|EC運営者にとっての意味と今やるべきこと

段ボール大手のレンゴー株式会社(以下、レンゴー)は2026年10月13日、板紙・紙加工関連製品の価格を2027年1月1日納品分から「現行価格の10%以上」改定すると発表しました。改定幅は取引条件や前回までの価格改定の状況を踏まえて、取引先ごとに個別に提示するとしています。2027年1月は佐川急便の届出運賃の改定とも重なるため、段ボールで出荷するネットショップは、資材と運賃をまとめて見直す準備を年内に始めておくと動きやすくなりそうです。
⏱ 忙しい人向け 3行まとめ
- 事実:レンゴーが、板紙・紙加工関連製品の価格を、2027年1月1日の納品分から現行価格の10%以上改定すると発表しました。改定幅は取引先ごとに個別に示されます。
- 意味:段ボールを直接レンゴーから買っていない店舗でも、資材の販売店や梱包を任せている物流会社を通じて、仕入れ値に影響が出る可能性があるとみられます。ただし、いつ、どれだけ変わるかは仕入れ先ごとに違います。
- アクション:まず資材の仕入れ先と月の使用枚数を書き出し、年内に仕入れ先へ価格の予定を確認します。あわせて、1件あたりの資材費と運賃を並べて、2027年の送料設定を考え直す準備をしておくと安心です。
発表の事実:何がいつから変わるのか
レンゴーの発表によると、板紙・紙加工関連製品の価格改定は2027年1月1日納品分から、改定幅は現行価格の10%以上です。発表(2026年10月13日)に書かれている内容を整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 発表の内容 |
|---|---|
| 対象 | 板紙・紙加工関連事業の製品(同社の事業区分「板紙・紙加工関連事業」) |
| 実施日 | 2027年1月1日納品分より |
| 改定幅 | 現行価格の10%以上 |
| 個別の条件 | 取引条件、前回までの価格改定の状況などを踏まえて個別に提示 |
改定の理由として、発表では次のような経緯が説明されています。
- 前回の改定……板紙・紙加工関連事業では、2025年7月に、2025年6月までのコストアップについて取引先に負担を依頼した。
- その後のコスト上昇……2025年7月以降も、中東情勢の影響を含めたコストアップが続き、自助努力での吸収に努めてきた。
- 今回の判断……世界的なインフレ傾向に、金利の上昇や中東情勢の緊迫化の長期化による影響が加わり、コスト上昇が自助努力を超える水準になった。
なお、同社の「軟包装関連事業」「重包装関連事業」については、中東情勢を受けた原材料価格の急騰によるコストアップを、すでに取引先に負担を依頼していると書かれています。
発表に書かれていないこと
今回の発表はレンゴーと取引先の間の価格改定についてのものです。製品ごとの改定率や、資材の販売店・通販サイトでの販売価格がどう変わるかは書かれていません。また、ほかの段ボールメーカーや配送会社の動きについて触れたものでもありません。
EC運営者にとっての意味
ここからは解釈です。EC運営者にとっての一番の意味は、2027年1月前後に、段ボールの仕入れ値が上がる可能性を前提に準備しておいたほうがよいという点だと考えています。
①直接の取引がなくても、間接的に影響する可能性がある。多くのネットショップは、段ボールをメーカーから直接ではなく、資材の販売店や通販サイト、梱包まで任せている物流会社を通じて使っています。そうした仕入れ先の価格に、メーカーの改定がいつ・どの程度反映されるかは仕入れ先ごとに違いますが、「10%以上」という幅は、見積もりの見直しを考えるきっかけになりやすい水準とみられます。
②1月は運賃の改定とも重なる。佐川急便は2027年1月1日から宅配便の届出運賃を改定すると発表しており、140サイズ以上の大きな荷物ほど上げ幅が大きくなっています(佐川急便の運賃改定の速報)。資材費と運賃が同じ時期に動くと、1件あたりの発送コストは両方の合計で効いてきます。どちらか片方だけで送料を考え直すより、1件あたりの資材費+運賃で見直すほうが、実態に近い数字になりやすいと考えています。
③箱を小さくする工夫は、資材と運賃の両方に効く。段ボールは大きいほど使う紙が増え、運賃のサイズ区分も上がりやすくなります。商品に対して箱が大きすぎる場合は、箱を一回り小さくするだけで、資材費と運賃の両方を下げられることがあります(考え方は梱包資材の選び方とコスト削減で整理しています)。
今やるべきこと
今やるべきことは、資材の仕入れ先と使用量を把握し、年内に仕入れ先へ価格の予定を確認しておくことです。
- 資材の仕入れ先と月の使用枚数を書き出す……段ボールのサイズごとに、どこから、月に何枚くらい買っているかを1枚の表にまとめます。
- 仕入れ先に価格の予定を確認する……2027年1月以降の価格がどうなるか、案内の予定があるかを、年末の繁忙期に入る前に聞いておくと安心です。物流会社に梱包を任せている場合は、資材費の扱いも確認します。
- 1件あたりの発送コストを試算し直す……資材費が10%上がった場合と運賃の改定後の金額を合わせて、主力商品の1件あたりの発送コストを出し、送料設定や送料無料ラインに影響があるかを見ます(計算の手順は送料設定の決め方)。
- 年内の買い置きは保管場所と相談する……改定前にまとめて買う方法もありますが、保管スペースや資金の負担もあるため、使用量の1〜2か月分など、無理のない範囲で考えるのが目安です。
送料の改定をお客様に伝える場合の文面は、価格改定のお知らせ例文が参考になります。2027年1月の改定の予定は制度・料金改定カレンダーにも載せています。
出典
※2026年10月16日時点の情報です。実際の価格は取引先ごとに異なります。最新の情報は各社の公式発表と仕入れ先にご確認ください。